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ダーウィンの日記1836年8月31日から9月4日 [ダーウィンの日記]

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ダーウィンの日記(大西洋; ベルデ岬諸島, サンティアゴ島のプラヤ港[帰途における再訪])

[日記仮訳]

(1836年8月)31日 - 9月4日

とても素晴らしい海上移動を経て朝早くプラヤ港[注]の投錨地に来た。よくある事だがここに何隻かの奴隷船がいた[*注]
[注] ベルデ岬諸島、サンティアゴ島の南端部にある港。ダーウィンはこの4年と約7ヶ月前、ビーグル号に乗って間もない1832年1月16日から2月8日まで、ここに滞在した。それは結果として約5年におよぶことになる航海での最初の上陸地であった。
[*注] 1832年1月24日付の日記参照..
http://saltyfumi.blog.so-net.ne.jp/1832-01-24 (アーカイヴ記事)


4日間という短い滞在の間天候はとても良かったが、これは健康に良くない時節のはじまりであったので、私は短い散歩をするにとどめた。

この地について述べる事は何もない。いくらか雨が降っていたので、ほんのかすかな緑の色合いがようやく見分けられた。 私たちの旧友であるバオバブの大木[注]は濃い緑の葉のをまとい、そのため外観がだいぶ変わっていた。
[注] 1832年1月20日および24日の日記参照:
http://saltyfumi.blog.so-net.ne.jp/1832-01-20
http://saltyfumi.blog.so-net.ne.jp/1832-01-24


予期された事ではあろうが、サンティアゴの先の訪門の時ほどは私は感激しなかった。だが、今回でも、その自然史には興味深いものを多く見出した。
はじめて砂漠の火山性平原(イングランドにおける何ものとも全く異なる種類の土地であるが)を眺めたり、燃えるように輝く気候の中へ入る際に受ける最初の感動といったものが、もし自然の外観を見る事に楽しみを抱く者の心に最も生き生きとした印象を与えなかったとしたなら、それは奇妙な事であろう。

[地図]
サンティアゴ島(ベルデ岬諸島)のプラヤ..

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[天候]
1836年8月31日午前9時の天候:
北東の風、風力4、青空、雲、スコール、水温摂氏25度。

1832年、ダーウィンがサンティアゴ島のプラヤに到着してはじめて上陸した時の日記(1832年2月16日付け)を含むブログ・アーカイヴ記事..
http://saltyfumi.blog.so-net.ne.jp/1832-01-12



[日記原文]
31st —September 4th After a most excellent passage, we came to an anchor early in the morning at Porto Praya. We found lying there, as commonly is the case, some Slaving vessels. The weather, during our short stay of four days was very fine, but as this was the beginning of the unhealthy season, I confined my walks to short distances.

I have nothing to say about the place; as some rain had fallen, a most faint tinge of green was just distinguishable. Our old friend the great Baobab tree was clothed with a thick green foilage, which much altered its appearance.

As might be expected, I was not so much delighted with St Jago, as during our former visit; but even this time I found much in its Natural History very interesting. It would indeed be strange if the first view of desert volcanic plains, (a kind of country so utterly different from anything in England) and the first sensations on entering an ardent climate, did not excite the most vivid impressions in the mind of every one, who takes pleasure in beholding the face of nature.

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["ダーウィンの日記(III)"について]
ここで扱っているのはダーウィンがビーグル号で航海に出ている時期の日記です。訳文は私的な研究目的に供するだけの仮のものです。普通は全文を訳します。また、ダーウィンが日記を書いた当時の世界観を出来るだけそのままにして読む事を念頭に置きますので、若干の用語の注釈を除いては、現代的観点からの注釈は控え気味にしてあります。
[日記原典] Charles Darwin's Beagle Diary ed. by R.D.Keynes, Cambridge U.P., 1988.
1835年1月1日より前のダーウィンの日記へはページ左のリンク集が入り口となります。

冒頭画像出典 http://www.panoramio.com/photo/856152



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SAKANAKANE

最初の訪問時とは、ダーウィンの内面が随分と変化しているように感じられますね。その4年半の経験を思えば当然のコトなんでしょうが。
by SAKANAKANE (2009-12-20 19:02) 

さとふみ

すくなくとも文章が全く異なりますね。最初の頃のはまるで子供の感想文のような印象を受ける場合すらありました。これは当人が認めている事ですけどね。
by さとふみ (2009-12-20 21:14) 

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